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ラガータイプ

ラガータイプ

ラガータイプはエールとは違い、下面発酵酵母を用い低温(10℃以下)で長時間発酵させて造られるなめらかでマイルドな味を特徴つとするビールのことで、日本では時折熱処理された(生でない)ビールの事をラガービールと呼ぶ習慣があるみたいですが、それは間違いです。

ドイツ語で「Lager」という言葉は「ベッド」「キャンプ」「動物小屋」「倉庫」などを指し、ラガービールとは低温で熟成させたビールすなわち"貯蔵"したビールの事です。

エールよりはその歴史は浅く、中世のドイツのバイエルン地方の醸造家は凍るほど低い温度でも酵母が活動していることが発見し、またできたビールをそのまま低温の中で貯蔵しておくと、なめらかで、マイルドな味わいにになることを知りました。

そこでバイエルン地方では秋の終わり頃にビールを仕込み、奥深い洞窟の中に持って行き、川や湖に張った氷と一緒に翌年の春まで貯蔵していまいた。
このことからもこのビールはラガー(貯蔵)ビールと呼ばれるようになりました。

19世紀の終わりころになって科学的に酵母の性質や使い方が明らかになり、このバイエルン地方の酵母は温度が氷点下になっても冬眠することなく発酵を続けることがわかりました。
また、発酵が終わるとタンクの底に沈殿するため、澄んだビールを取り出すことができます。
そのためにこの酵母を「下面発酵酵母」と名付けられました。

また、低温下で発酵、貯蔵をするとバクテリアの繁殖も抑えられるのでビールが酸っぱくなるなど傷む心配もなくなりました。
それまではこれを防ぐためにアルコール度数を高くしたり、ポップを大量に使用したりしていましたが、その必要がなくなり、低アルコールの苦みの少ないビールも広まりました。

19世紀の半ばには温度をコントロールする技術が開発さてれ、焙煎技術も進み色の淡いペールモルトも出現し、それまでの色の濃いビールとは違いゴールド色のビールが造られるようになりました。
また冷蔵技術の発明により低温での発酵、貯蔵がいつでも手軽にできるようになりました。

そのうえガラス製造技術も向上しクリアで質のよいグラスがつくられこれまでの陶器に代わってビアグラスが使われるようになりました。

こうした技術革新がボヘミア(現チェコ共和国)で新しいビールが誕生をもたらしました。
このビールの特徴は低温発酵、ゴールド色、かつホップの風味は穏やかで爽快で、生まれた場所がピルゼンという町であったために"ピルスナー"と呼ばれました。
そしてこの新しいビールはまたたく間に世間に広まり、ビールは大衆の飲み物となりました。

20世紀になるとラガーは世界中に広まり世界各国で色が淡く、口当たりがよく、ホップの穏やかなアルコールの弱いビールが造られはじめました。
しかし、イギリスとベルギーではそれを拒み、エールをかたくなに造りつづかていました。

日本も例に漏れず、現在でも大手メーカーのビールのほとんどがこのラガータイプのピルスナーに分類される物です。

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